顧問料についての考え方
先日から何人かの士業の方と話したり、飲みに行ったりしてこの話題が出たので改めて自分の考えを整理する意味でも書いていきたいと思います。
顧問料って何のための料金か
新規でお客様と面談をする際によく聞かれますが、顧問料って何に対して支払っているんですかという問い。
税理士業での顧問料に含まれている業務というと
①会計のチェック、証憑書類の確認、定期的な試算表の作成
②定期面談による報告、相談対応
③税務署・役所からの問い合わせ対応
④決算書・申告書の作成
ざっと挙げるとこういったものになります。
これらに関してはどの事務所もほぼ共通している項目だと思われます。
料金の高い安いはなぜ生まれるのか
事務所によって料金はまちまちですが、なぜ差異が生まれるのか。
当事務所は決して安売りをしている事務所ではありませんが、それについてはしっかりとした考えに基づいています。
では安売りできる事務所はなぜそういったことができるのか。
①定期面談や会社訪問が無い
②税理士ではない無資格の職員が担当する、担当もコロコロ変わる
③記帳代行などの事務所内部で行う仕事をパートさんに任せている
税理士事務所も商売の一つで、利益を出して儲けを出さないと成り立ちません。
料金を安くするということは、いかに手間を減らすか、いかに経費を減らすかということになります。
会社訪問や定期的な相談業務が無ければ手間は減りますし、税理士本人が業務を対応せず任せるようにすれば人件費も減ります。
面談とかは無いけど丸投げして勝手に申告書作成までやってくれるからありがたいと思われるかもしれませんが、この方が逆に事務所側としては手間が減るとも言えます。
当事務所の特徴
先にも述べましたが当事務所は決して安売りはしておらず、しっかりと顧問料をお支払いいただけるお客様とお付き合いさせていただいております。
なぜかというと上記に書いた逆のことをしているからです。
①定期面談を実施し、会社訪問を原則としている
②担当はすべて所長税理士である私が担当し、担当者の変更も起こりません
③全ての業務を私が行います
私はお客様一人一人の顔が見える仕事がしたいと思っています。
そのため定期的に会社を訪問し、お客様とお話しするということを重視しております。
会社訪問することで、その会社の仕事内容や雰囲気・従業員の方の顔など数字や資料だけでは見られない部分を多く知ることができます。
経営相談や税務相談以外に世間話や他愛もない雑談をすることも多いですが、その中から見えてくることも多くあり、より良い提案などに繋がることもあります。
これが全く面談などもなく、どんな仕事をしているのか、どういった人柄なのかといったことも分からず仕事をしていると、どうしても上辺だけの薄っぺらい仕事にならざるを得ません。
また担当者の変更があるということも、お客様にとってはストレスになることも多く、引き継ぎがうまく行われなければお客様に損害を与えることにもなりかねません。
何より信頼関係というのは人と事務所の間でなく、人と人との間に生まれるものであり、それは一朝一夕で形成されるものでは決してありません。
何でも気軽に相談できる間柄になるには、それなりの年数が必要であると思います。
ITツールなど駆使したスピード対応や効率化も当事務所の特徴の一つと言えますが、これは付随的なものであくまで本筋はここに書いたとおりです。
おわりに
結局のところ、顧問料とは安心料と言えると思います。
会社のことをちゃんと理解している人が傍にいて、いつでも気軽に相談できる相手がいるということ。
税務調査も含め、何かあったときにすぐ対応してくれること。
前提条件なども理解しているので、話もスムーズに進めることが出来、余計な時間や手間も省略することができること。
その結果、お客様に安心してもらい本業に集中してもらうということが一番の要です。
単に申告書を作成するだけの仕事ではなく、お客様がどんどん発展・成長する一助を担うよう、こちらもできる限りのサポートをさせて頂くというのが我々の仕事であると考えています。
もちろん申告書をただちゃんと作ってくれたら良いという需要もあり、それで出来るだけ安い事務所を探されるというのもそれは一つの選択だと思います。
税理士といってもサービス内容は様々ですので、料金の多寡だけでは決めずに、ご自身の考えや相性に合った税理士を見つけられることをお勧めいたします。