税理士事務所にとっての良いお客様とは
税理士事務所側としてもお付き合いをしたいお客様とそうでないお客様というのはあります。
なにか高い理想を押し付けるものでは決して無く、お互いの仕事をしていく上で必要最低限お願いしたいことがあるということです。
今回はこれについて私の考えを整理していきます、
お願いすること
箇条書き形式でその理由を付して記していきます。
・連絡がちゃんと取れる
顧問契約となると何かと連絡を取り合う機会というのが出てきます。
また確定申告だけの依頼などでもこちら側から質問したいことなども出てきますので、その際に連絡のやり取りをします。
その連絡をしても返信がすごく遅かったり、または返信すら無いという場合は一緒に仕事をしていくのは難しくなります。
別に即レスを求めるわけではなく(私自身も常に出来ません)、お時間あるときに返信してくださえれば良いのですが、何日後にようやく返信があるというような状態が続くと厳しいです。
・資料などを揃えてくれる
普段の会計でもそうですが、特に決算や確定申告ではお客様に色々な資料の提供をお願いすることがあります。
上記の連絡にも関連しますが、この資料のお願いの連絡をしても全然準備してくださらなかったり、すごく遅くに送られてくるケースがあります。
基本的にこちらがお願いする資料というのは申告などにおいて必要なものであるため、この資料の提示がなければ全く仕事を進められなくなることにもなります。
資料についてもお客様に負担が少なくなるように、例えば確定申告だと事前にこういった資料は準備しておいてくださいなどのアナウンスは行っております。
資料があってそれをもとに初めて会計や税務申告が行えるという状態になりますので、そこの整理や提示がある程度スムーズに行って頂くよう協力をお願いしております。
・脱税志向や過度な節税を求めない
顧問契約のお客様であれば、定期的に試算表のチェックや決算予測を行います。
その際、お客様の税金が少なくなる方法があれば適法の範囲内での提案というのはさせて頂いております。
ただ一部の方で税金ばかりに目が行ってしまい、明らかな脱税行為やグレーな経費を計上したりして無理やり税金を減らそうとする方がいます。
我々税理士はお客様に適正な申告を促すものであり、こういった行為に加担することは出来ません。
融通の利かない頭の固い税理士だと思われるかもしれませんが、こういった適正な申告を行うのはお客様を守るためであるという考えだからです。
グレーな行為を繰り返していても税務調査が来なければ指摘されることはないかもしれませんが、その後税務調査が来てそれらが指摘された場合、本来の税金に加え罰則的な税金を追加で払うことになり結果的に損をするだけというのが分かっているからです。
それに税務署から目をつけられるようになり調査の頻度が増えてしまうとお客様の負担は更に増えるだけです。
・約束が守れる
人と人が付き合う上で最も重要なことです。
上記の連絡や資料の提供でもそうですが、約束が守られないと信頼関係というのは構築できません。
逆に言うとそれらがルーズになると信頼関係なんてものは簡単に崩れ去るということです。
顧問契約だと長くお付き合いすることにもなるので、お互い信頼し尊敬し合えるような関係を構築したいと考えております。
まとめ
今まで書いてきたことは、本当に必要最低限お客様に求めるものであって、社会人同士であれば当然と言えるようなことをただ言っているだけでもあります。
ですので大抵の方にとっては特に気を使って意識するものでもなく、普通にお付き合い頂ければいいだけだと思います。
仮にこういったことを守って頂けない方が一部いると、業務全体も滞ってしまったりと色々支障が出てきますので、他のちゃんとご対応頂いている方にご迷惑をかけてしまうおそれがあります。
他のお客様を守るというそういった理由から税理士側からお断りするケースというのもありえるというわけです。
上記のことはお客様側から見た場合の私自身にも言えることなので、これらはしっかりと意識してお客様に御迷惑をおかけしないように日々心がけております。