どこまで経費になるのか
お客様の創業時や、税務署や納税協会などの記帳指導のお仕事をしている際によく聞かれる質問でどこまで経費として認められるのですか?という質問。
今回はこの事について書いていきたいと思います。
事業に関係するものが経費
結論を最初に言ってしまうと事業に関係するものは経費、そうで無いものは経費にならないということです。
すごく単純ですよね。
みなさんこちらについては理解されていることだと思います。
例えば何か物を買った場合仕事で使うもの・会社内で使うものなら経費、プライベートのものなら経費にならない。
飲食で言うと取引先やお客様(見込み客含む)と食事に行った場合は経費、自分一人の昼食代などはダメ。
飲食代は領収書だけでは仕事上の付き合いで行ったのか、プライベートで行ったのか判別できないため領収書に手書きかもしくは会計ソフトに入力して誰と行ったのかを残しておくべきです。
これをされてない方も多いので、よく税務調査でも指導される項目です。
そのほか個人事業の場合だと車などは仕事とプライベートで併用されることも考えられますが、その際は車関係の費用(車本体代、ガソリン代、車検代など)はその使用割合に応じて按分して経費として計上します。
その使用割合は一概に言えるものではなく自身の仕事の状況を見て、合理的なものを決定することになります。
家賃などで自宅兼事務所の場合なども、床面積などの合理的な割合を用いることになります。
要するに客観的に見て仕事に関係しているなと見て取れるものであり、説明可能なものが経費になりうるということです。
領収書はもらったほうがいいのか
レシートがあるのにわざわざ領収書をもらったほうがいいのかということもよく聞かれる質問の一つです。
これは別にもらう必要はないと考えます。
レシートには買ったものが一つ一つ明細として載っていますが、領収書だとお品代など一文があるだけで何を買ったか分かりません。
重要なのは何を買ったのかなので、その明細が記されているレシートの方が有効だと考えられます。
もちろん領収書に効力がないというわけでもないので、領収書をもらってもレシートを捨てずにセットで保管しておいてもらうといいと思います。
領収書の保管期間はどれくらい
領収書の保管期間は原則7年間になります。
7年分ともなるとかなりかさばる量にはなってしまいますが、こちらはしっかり保存しておくことが必要になります。
税務調査時に提示を求められることもありますので、ある程度整理された形(年ごと・月ごと)で保存されることをおすすめいたします。
また電帳法のスキャナ保存により紙の書類をスキャンしてデータ保存してかつ要件を満たしていれば紙の原本は廃棄していいという制度が始まっておりますが、なかなか浸透しておらずまだまだ中小企業では対応が難しいのかなと言うのが現状です。
おわりに
今回は簡単に経費のことについて書きました。
最終的に経費になるかどうかの判断は事業者の方が行っていただくものであります。
これが経費になりますか?というのは税理士側がそれを仕事で使っているのか、誰と食事に行ったのかという現場に逐一同行して見てない限り判別不可能です。
ですので判断に迷うようなことがあればこれは仕事に関係しているのか、それは第三者に説明できるものなのかということを念頭に処理して行ってもらえればと思います。