インボイス後の現金出納帳の入力

会計ソフトへの現金取引の入力について、インボイス後はどうやれば効率化していけるのか。

その一案について今回は話していこうと思います。

現金入力は面倒くさい

会計ソフトへ入力する際、現金の入出金についてはエクセルの出納帳に入力してそれを会計ソフトへインポートして反映させている方法を取っている方も多いと思います。

クラウド会計は銀行やカード・電子マネー部分を自動連携していればその辺りは大分楽になりますが、現金はどうしても手入力する必要があり、現金入力を直接クラウド会計にポチポチ入力するのはあまり効率が良いとは言えません。

私自身も日々の支払は極力カードや電子マネーで行うようにしており現金取引は無くそうとしていますが、コインパーキングなどの一部の支払いで現金取引は発生してしまいます。

インボイスが始まり領収書のチェックするべき項目が多くなり、その分入力の手間も増えます。

これを出来るだけ楽にしたいなというのが今回のお話です。

まずは領収書の種類分け

仮に私がお客様からの1ヶ月分などの大量のレシートを記帳代行するとした場合、まずは領収書の種類分けから始めます。

大まかに書くと以下の順番です。

1.現金とクレジットの領収書の区別

 クレジットカードのものは自動連携など別で入力しますので、重複しないようまずはここを分けます。

2.科目ごとに区別

 消耗品代や飲食代、駐車場代などある程度のグループ分けをして同じ種類のものをまとめます。

 入力に慣れている方だと、レシートをパッと見た瞬間大体どの科目かというのも分かると思います。

 同じ種類のものでまとめる理由はエクセルで入力するときに、コピー入力出来る部分が多くなり効率的だからです。

 その際、特に日付順に並べる必要もありません。

3.税率・インボイスの有無を確認して区別

 飲食代は10%と8%があったり、大手以外のあまり見かけないような領収書だとインボイス番号がなかったりするものがあります。

 そちらも税率ごと・インボイスの有無ごとに区別します。

次はエクセルへの入力

領収書の種類分けが終わったら、次はエクセルへの入力作業です。

エクセルの詳しい使い方まで書くと長くなるので、その辺りは割愛させて頂きますのでご了承ください。

(とはいえそこまで複雑なことは特にありません)

 

現金出納帳に入力する際のポイントは2つです。

1.必要事項の入力

 日付・金額、大まかな内容、取引先名、必要に応じて摘要

 大まかな内容というのは消耗品代・駐車場代・飲食代・タクシー代などです。連携する際にここで会計ソフトに科目判定させるようにします。

 摘要には誰と飲食に行ったかやどういったものを購入したかなど必要に応じて入力します。

2.消費税・インボイスを区別するように入力する

 現金出納帳に入力する段階で、10%と8%の区別やインボイスの有無も入力しておきます。

 上記1だけでも会計ソフトへ反映できますが、そのあと一々税率を変更したり適格のチェックを外したりする必要があるので入力段階で全て済ましておいたほうが効率的です。

 その際には会計ソフトへ他とどう区別して覚え込ますかという視点が大事になります

 あくまで一例ですが、飲食代で10%と8%、そしてインボイス番号がないものの3種類があったとします。

 その場合は上記1の大まかな内容で10%(飲食代)、8%(飲食代8)、インボイス無し(飲食代0)といった風に区別して入力しておきます。

 

上記の点を踏まえて、エクセルの出納帳に以下のように入力されていればOKです。

12月1日 |飲食代 〇〇居酒屋 △さんと| 5500

  3日 |飲食代0 □□店  △△さんと| 3300

  5日 |消耗品代 〇〇ホームセンター| 4400

  

こんな感じで大まかな内容・取引先名・摘要の順に並ぶように入力し、間にはスペースを入れるようにします。

会計ソフトへの読込

ここまで終わればあとは会計ソフトへ読み込ませるだけです。

一応ここではマネーフォワードを前提として話しますが、Freeeなどでもほぼ同じことが出来ると思います。

飲食代 前方一致 接待交際費10%

飲食代0 前方一致 接待交際費 適格のチェックを外す

飲食代 前方一致 会議費10%(金額指定 5,000円以下)

ガソリン代 前方一致 旅費交通費10%

といった感じで仕訳ルールを作成します。大まかな内容を入力するのはここで覚えさせて科目判定と税率判断をさせるためというのが分かるかと思います。(前方だけで判断させているということです)

仕訳ルールを作成すれば、あとは読み込ませて合っているかどうかチェックしましょう。

おわりに

上記のような作業が必要になるので、やはり現金取引は減らしたいところです。

カードや電子マネーで払えるところは、出来るだけそちらで支払いして自動連携していくことも効率化の一つです。

ただ自動連携したからといっても消費税とインボイスのチェックは必要なので、しっかりと領収書はチェックすする必要があります。

インボイスで複雑化し、手間も増えてこういった作業も億劫になってきているという方は、記帳代行を依頼するというのも一つの方法かと思います。

こういった事務作業の部分は出来るだけ効率化して、やるべきことに時間を割くようにしていきたいものです。