電子契約について

2023年12月6日

税理士の仕事をする上で必要となる契約締結。

今回は当事務所のやり方をご紹介しつつ、電子契約のメリットなどについてもお話します。

電子契約については、契約書を作成することがある仕事であれば他の業種でも参考になる話ではないかと思います。

契約締結が必要な場面

我々税理士の仕事において、お客様と契約を締結する場面としてましては

・顧問契約

・確定申告などの単発の申告書作成依頼

・相続・贈与の相談・申告依頼

こういったものが代表的なものとして挙げられます。

従来はこういった契約について、すべて紙の契約書を作成し、お客様と契約を交わしておりました。

紙の契約書だと手間やコストもそれなりにかかっていましたが、電子契約を活用することにより効率化・コスト削減を図ることができるようになりました。

電子契約のメリット

電子契約は簡単に言ってしまえば、紙の契約書がデータの契約書になるだけです。

データ化することで以下のメリットがあります。

・業務の効率化

今まで紙の契約書の流れ

 契約書作成→印刷→製本→郵送(or持参)→押印→返送→両者保管

電子契約の流れ

 契約書作成→メール送付→電子署名→両者保管

上記2つの比較から分かるように、印刷などの人手が必要な手間がなくなり、郵送・返送などの時間がかかるものがメールのやり取りで済むためかなり短縮されます。

電子契約についてはタイムスタンプも付与されるため、信頼性も確保されます。

・印紙代削減

紙の契約書については課税文書に該当し、収入印紙を貼ることが義務付けられています。

一方で電子契約は課税文書の作成には該当せず、印紙税が課税されません。

建設業など契約金額の大きい業種においては、電子契約を導入することでかなりのコスト削減になります。

・保管・管理の効率化

データにて保管するため保管スペースなどを確保する必要もなく、かつ検索も容易なため必要時に簡単に閲覧することが可能です。

またシステム上で契約期間なども一覧で確認することができるので、更新期限の確認や自動更新の有無などが漏れなく確認できます。

実際の流れ(マネーフォワードクラウド契約)

なかなか初めての電子契約ではイメージがつきにくいかと思いますので、実際の流れに沿って契約完了までの流れをご説明致します。(当事務所ではMF契約を使用しています。)

1.契約書をWordなどで作成する。(例示用に簡単なものを作成しました。)

2.書類の送信

契約書のpdfファイルをアップロードして、相手方の名称、契約期間、契約金額など必要事項を入力していきます。

相手方のメールアドレスを入力(アクセスキーを任意で設定することも出来ます)

先程の契約書にこちらの押印を行います。

押印位置の指定

印影選択(文字列変更可能)

押印完了

相手方の押印位置の指定(相手方のものは位置を指定するだけです)

上記すべて入力等が完了すれば、最後に確認画面で確認し相手のメールアドレスへ送信します。

3.相手方での確認・電子署名

以下のようなメールが届くので、URLを開いて確認

 

送信元を確認後、先程の押印画面が表示されるのでクリックして押印

押印後、確認ボタンを押すとメールアドレス宛に契約書のダウンロードリンクが記載されたメールが届きます。

4.こちら側での確認

相手方にて署名が完了すれば、こちら側にもメールにて完了通知が届きます。

契約締結したものは、マネーフォワードクラウド契約上にていつでも確認、ダウンロードなど行うことが出来ます。

まとめ

長くなりましたが、以上が電子契約の大まかな流れとなります。

こちらはメールアドレスさえあれば、相手方がスマホやタブレットでも契約手続き可能です。

なかなか最初は難しそうに感じますが、慣れてしまえば流れ自体はものすごく単純で、時間もそれほどかかりません。

ペーパーレスにもなって業務も効率化されますので、興味ある方は一度試してみてはいかがかと思います。

宣伝というわけではないですが、今回紹介したマネーフォワードなら月額料金の中に会計・給与・請求書だけでなくこちらのクラウド契約も含まれています。

仕事術

Posted by 佐藤 真一